月末ロンドンフィックスはどったんばたん大騒ぎ ドル円・ポンド円チャート分析

  

先日5月31日は月末、それも金曜日に雇用統計を控えるという状況で迎えた月末でした。NY時間が始まって「ロンドンフィックス」に至るまで1時間30分の短期間でドル円は激しく上下動しました。今回はその時のチャート見ていきます。

 

 

ロンドンフィックスとは?

ロンドンフィックス(正式名「ロンドンフィキシング」)はイギリス(通称「ブリカス」)の仲値のことです。東京時間の仲値は午前9時55分ですが、ロンドンフィックスは夏時間であれば午前0時ちょうど、冬時間であれば午前1時ちょうどになります。

この時間にその日の両替や企業間の取引レートが決まるために、この時間の前後にはチャートが激しく動くことが多く、この値動きを使ってスキャルピングのような数分、数秒で稼ぐトレードをするトレーダーもいます。

 

 

ロンドンフィックスの値動きの特徴

ロンドンフィックスの前後、急激な値動きが起きやすくなります。一方向に上がったり下がったりするだけでなく、大きく下げたと思ったら急に上がって元通りになる、いわゆる「いってこい」になることもしばしば。

ロンドンフィックス前でレンジブレイクしたと思ってルール通りに順張りでエントリーしていい感じに利益が伸ばせたと思った矢先、利益が急激に減ってしまうだけでなく含み損になって逆指値で狩られるなんて事も。しかも、逆指値でやられた所からさらに下がり出してしまい、結局損切りしなくてもよかったじゃん、みたいな値動きになることもしばしば。

短期間で激しく動くチャートでのトレードだから大損or大儲けのどちらかしかないというわけではありません。短期で激しく動くからこそ、あらかじめどこで決済、どこで損切りをするかのシナリオを機械的に決めておかず中途半端にポジションを持ち続ければ、微益、建値撤退、微損、大損、という結果になりかねません。

また、短期間で激しく動くからこそ、損切りや利食い決済後に、もう一度ポジションを持てるのではないか?という欲が出てしまいルール破りのトレードをしがちです。

 

 

月末、ロンドンフィックス、雇用統計前の3コンボ。

年度末や月末は企業による海外資産の売却や、決算の数字作りのための買い上げなどで、ドル円に限らず価格が短期間で激しく変動しやすく値動きに振り回されやすくなります。

また6月2日、つまり今週の金曜日には、月に一度の為替のお祭りとして有名なアメリカの「雇用統計」が控えており、それが無事過ぎるまでは様子見なトレーダーが多いせいか、ドル円は比較的小幅な値動きと急な上下動が入り混じっている感じでした。

そんな、不安定な状況の中で迎えたロンドンフィックス。実際のチャートはこんな感じに短期間で激しく動きました。

 

ドル円1分足 月末のロンドンフィックス(2017年5月31日)

NYオープンで一旦上の赤の水平線付近にいったものの下落。そのままズルズル下げてしまって下落のトレンドライン(白のライン)を形成するも、直近の安値をヒゲで抜け騙しになってすぐラインを上抜け。

しかし、ロンドンフィックスが近付く0時付近には、ヒゲを付けた安値を目指して下落していきました。1分足ですが、NYオープンから1本のローソク足が2~3pip動くのは当たり前。ロンドンフィックス直前には1本で6pipの激しい動きになりました。

余談ですが、ここでも黄色の点線の200EMA付近がレジスタンスになっているという結果に。

 

 

ポンド円1分足 月末のロンドンフィックス(2017年5月31日)

続いてはポンド。ピンクのトレンドラインは4時間足レベルの下落のトレンドライン。NYオープン後はまずは上に行くも押し返されてピンクのトレンドラインを勢いよく割る結果に。

しかし、そのごピンクのラインを上抜け。この時の動きを見ると、トレンドラインの下抜けの失敗、安値の切り上げ、赤のネックラインをもつ逆山尊が形成と、1分足ではありますが買いが入りやすい状況でした。そして、ここでも黄色の点線の200EMAの上抜けと、買いで入りやすい場所だったと分析できます。

なお、ロンドンフィックス間際の0時すぎには、ローソク足1本で15pipも動く有様。

 

 

短期の激しい値動きスプ拡大、約定滑り、約定拒否で自滅しやすい

もちろん、これだけ激しい値動きでも、うまいこと波に乗れていれば短期間で大きな利益を稼ぐこともできたことでしょう。短期の激しい値動きのためスキャルピングにはもってこい、1クリックで注文出来る「スピード注文」でトレードするのには絶好の状況でもあります。

しかし短期間、それも1分足のローソク足一本で5pip近くも動くような状況でのトレードでは、取引している会社によっては約定が滑ったりスプレッドが拡大してしまいがち。不利な価格で約定するだけにおわらず、新規注文や利食い、損切りの決済注文がはじかれてしまう「約定拒否」も発生しやすくなってしまいます。

取引会社によりけりですが、ドル円であれば通常0.3pipのスプレッドが2.9pipになってしまい、まともにエントリーも決済もできない、気が付けば逆指値の損切りが発動してヒゲで狩られていこともありました。短期で激しい値動きをする際はなるべくスプレッドが開きにくいレートを出している会社を選べるように、FXの口座を複数開設しておくのもアリです。

また、短期間で大きく動く状況でも事前にスリッページ(何pipなら約定のズレをOKにするか)を大きめに調整したり、新規も決済も指値注文のみにしておけば、スピード注文でも約定しやすくなります。

しかし、基本的に短期間での激しい値動きの中をトレードであるために、初心者や経験の浅いトレーダーであれば避けたほうが賢明です。自分から負けやすい相場に飛び込まず、負けにくい相場を狙ってトレードする練習を続けていきましょう。

 

ただし、スキャルピングに関しては禁止しているところもあるので要確認です。ヒロセ通商のようにスキャルピングOKの所もあります。