FXの「順張り」・「逆張り」とは?エントリータイミングやおすすめのインジケーターについても解説
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株やFXを始めると必ず出てくる投資手法を表す、「順張り」と「逆張り」。
FX初心者は特に、下記のような悩みを抱えているのではないでしょうか?
「順張り」と「逆張り」をどう使い分けたら良いか判らない。
初心者に向いているのは「順張り」と「逆張り」はどちらなの?
「順張り」と「逆張り」の」エントリータイミングはどう違うの?
「順張り」と「逆張り」に向いている、おススメのインジケーターはあるの?
FX初心者には「順張り」がおススメです。
この記事ではなぜ「順張り」が初心者に向いているのか、それぞれの特徴を解説しながら悩みを解決していきます。
FXの「順張り」・「逆張り」とは?
「順張り」と「逆張り」
特定銘柄に対して投資することを「相場を張る」といいます。
トレンドの流れに乗る投資を「順張り」、トレンドの流れに逆らう投資を「逆張り」といいます。
それぞれ解説していきます。
順張りとは
現在のトレンドが引き続き同じ方向(順)に進む想定で、流れに乗る形での取引方法です。
特徴
価格が上昇トレンドのときに「買い」、下落トレンドでは「売り」をします。
向いている相場
相場のトレンド(方向性)と同じポジションを持つため、どちらか一方向に相場が動く「トレンド相場」で有効です。
向いてない相場
一定の値幅で上昇下落を繰り返す「レンジ相場」では、十分な利益を狙うのが難しいと言えます。
逆張りとは
反発を期待し相場の流れに逆らって(逆)売買することにより利益を得る取引方法です。
特徴
価格が上昇トレンドのときに「売り」、下落トレンドでは「買い」をします。
向いている相場
逆張りは一般的には「レンジ相場」に有効です。
それはレンジの下限で「買い」、上限で「売り」をしていけば、理論上は効率的に利益確定していけるからです。
向いてない相場
逆張りは「トレンド相場」には向いていません。
なぜならトレンド発生した場合、損失が大きくなってしまうケースがあります。
このリスクを回避するためにはトレンド発生を見極める力が大切です。
相場の見極め方は、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析で判断していきます。
順張りのエントリー方法
順張り、逆張りの特徴が分かったところで、いよいよエントリー方法を説明していきます。
エントリー方法は順張り、逆張り、タイミングとコツが異なるのでそれぞれ説明していきます。
順張りのエントリーのタイミング
順張りのエントリータイミングは、以下の2つです。
- 上昇トレンドの中で一時的に下がったとき(押し目買い)
- 下降トレンドの中で一時的に上がったとき(戻り売り)
押し目買い・戻り売り
押し目買い、戻り売りは「調整」のタイミングを見極めて、売買する手法になります。
ブレイクアウト手法
ブレイクアウト手法は、相場の価格がある値段を破って上がった場合(または下がった場合)にエントリーをする手法です。
順張りのコツ
トレンド初動を狙い過ぎず、トレンド確定後の真ん中一部を狙って利益を取る
トレンドがどこまで続くかを見るためには、「エリオット波動」についての理解を深めると良いです。
トレンドフォロー系のツールを使う
トレンドを見極める際に活用される、「移動平均線」(※)や「MACD」(※)などのトレンドフォロー系のインジケーターを複数使うことで、より分析の確度を高められます。
※ツールについては後ほど説明します。
エリオット波動
順張りのエントリータイミングの根拠になり得るチャートパターンの1つに、「エリオット波動」というものがあります。
詳細の説明は専用の記事に譲るとして、ここでは概要だけ説明します。
詳細を知りたい方は下記記事をご覧ください。
エリオット波動の概要
ラルフ・ネルソン・エリオット(英語版)が提唱した株式投資についてのテクニカル理論で、「相場には波動が存在し、一定のサイクルを繰り返しながら動いていく」という考えに基づいています。
波動の分類は以下の通りです。
- 第1波:じわじわとした動きで徐々に方向性が明らかになる。
- 第2波:第1波の大半を打ち消す反対方向のかなり強い動き。本格的な上昇につながる。
- 第3波:5波のうち最大値幅動くことが多い。
- 第4波:乱高下が続く複雑な動きで高値持ち合いに近い。
- 第5波:天井に向かう最後の上昇局面。
さらにこの5種類の波動には一定のルールに当てはまる傾向にあるとされています。
- 第1、3、5波の上昇で第3波が一番短くなることはない。
- 第2波が第1波よりも安値をつけることはない。
- 第4波の下落が第1波の波の頂点を下回ることはない。
逆張りのエントリー方法
エントリー方法は順張り、逆張り、タイミングとコツが異なるので、それぞれ説明していきます。
逆張りのエントリーのタイミング
レンジ相場の安値・高値
レンジ相場であると見極めた後は天井(高値)と底(安値)が判別されています。
初心者にも非常に分かりやすいエントリーポイントです。
短期的な急変動が起こったとき
経済指標の発表時や要人発言などで急変動が起こると、その後元の価格帯に戻りやすい傾向にあります。
そのため、急変動の原因を正しく見極める必要があります。
読み間違いもよくあり、初心者には難易度の高いタイミングとなります。
売られすぎ・買われすぎ
RSIやボリンジャーバンドなどのインジケーターを使うことで、レンジ相場における「売られすぎ」「買われすぎ」を判断することができます。
インジケーターは一定の上げ下げ幅があると判断できる指標を持っています。
このため、反転する可能性の高いタイミングが分かります。
逆張りのコツ
要人の発言や経済指標の結果発表時などに注意する
アンテナを張り、得た情報をすばやく処理することが必須です。
内容に一喜一憂するのではなく、むしろここがチャンスとして運用していきます。
損失が出る可能性を常に考えておく
順張りよりも一般的に損失が出やすい手法であることを忘れないようにしましょう。
その分、利益が出たときの旨味も大きいです。
利益確定は早めに
もし逆張りポジションの根拠が崩れた状態で含み損を抱えていたら、すぐに損切り、撤退をしましょう。
失敗は誰にでもあります。
稼げる人の特徴として損をいかにして少なくするかを考えていきましょう。
「素直に失敗を認め、撤退する」というのが、稼げるようになるための重要なポイントです。
「順張り」・「逆張り」の注意点
順張りの注意点
トレンド終盤のエントリーに注意
マルチタイムフレーム分析をして、エリオット波動の第5波の終わりでトレンドフォローをしようとしていないか確認できると、順張りの勝率を上げることができます。
また複数のインジケーターを利用することにより、分析の精度が高められます。
積極的に利用しましょう。
「だまし」に注意する
短い時間足でのトレードでは、しばしば「だまし」が発生します。
複数の指標を併せて分析しましょう。精度があがり「だまし」を回避しやすくなります
損切りラインを決めておく
エントリー根拠が崩れない範囲で、損切りラインを多少深めに設定しておくと勝率はアップします。
「ルールが崩れたら売る」これが投資の鉄則です。
ルールを守りつつ、損切りラインを設定しましょう。
逆張りの注意点
感覚を根拠に取引しない
「逆張り」はトレンドと逆行した売買を行うため、感覚の影響を受けやすい取引です。
「なんとなく上がってきた(下がってきた)から」など、感覚で逆張りをすると、勝因・敗因が判りません。
振り返りもできず、改善もできない状況になりますので気を付けましょう。
損失額が大きくなるリスクがあることを意識しておく
逆張りの場合はトレンドと逆行した売買を行うため、「損失額が大きくなるリスク」を常に頭に入れておく必要があります。
損切りラインを決めておく
順張りと同様、エントリー根拠が崩れない範囲で、損切りラインを多少深めに設定しておくと勝率はアップします。
「ルールが崩れたら撤退する」のがトレードの鉄則です。
順張りよりも感情に流されやすいので、損切りラインは必ず設定しておくようにしましょう。
「順張り」・「逆張り」におすすめのインジケーター
FXではテクニカル分析が必須です。
インジケーターは売買の目安をチャート上に表示させるツールです。
視覚的に認識しやすくなるため。初心者でもテクニカル分析が可能になります。
インジケーターは、大きく分けて「トレンド系」と「オシレーター系」に分けられます。
トレンド系
相場のトレンドを認識、発生を予測可能で大きな流れをつかむのに有効です。
移動平均線
- ある一定期間の終値の平均値を結んだ線
- 最もポピュラーなインジケーター
- トレンド相場で機能することが多く、順張りに有効
ボリンジャーバンド
- 価格の変動範囲の予想ができる、統計学を用いたインジケーター
- 「+1σ」「+2σ」「+3σ」「移動平均線」「−1σ」「−2σ」「−3σ」の7つの線で構成されている
- レンジ相場において、逆張りに活用できる
- ±1σ~±3σの各ラインを支持線・抵抗線と考え、価格が各ラインに来たときに売買する
- +1σ〜−1σのライン内に収まる確率:約68.3%
- +2σ〜−2σのライン内に収まる確率:約95.5%
- +3σ〜−3σのライン内に収まる確率:約99.7%
MACD
- 「MACDライン」と「シグナル」の2つの線を使用したインジケーター
- 2つの線がどのように推移しているかで、売り買いのタイミングを測ることができる
- 一般的に順張り手法時に活用
- ゴールデンクロス(買いサイン)
- MACDラインがシグナルを下から上に抜いた状態
- デッドクロス(売りサイン)
- MACDラインがシグナルを上から下に抜いた状態
オシレーター系
「売られ過ぎ」または「買われ過ぎ」を示唆してくれるため、方向性のない相場でトレンド系が機能しないときに有効です。
RSI
- 「買われすぎ」or「売られすぎ」を判断できるインジケーター
- レンジ相場で機能することが多く、逆張りに有効
- RSIが70~80%以上の場合は「買われすぎ」、20~30%以下の場合は「売られすぎ」と判断できる
「順張り」・「逆張り」のまとめ
「順張り」、「逆張り」について説明していきました。
FX初心者には「順張り」がおススメです。
トレンドの流れに乗る運用のため、心理的負担が低く、エントリータイミングが「押し目買い」と「戻り売り」の2つで分かりやすいです。
順張りでは「トレンドフォロー手法」が一般的なので、こちらの記事も掲載しておきます。
また、テクニカル分析にはインジケーターを有効に使っていくことも重要です。
1つのインジケーターだけではなく、トレンド系とオシレーター系をうまく組み合わせて、勝率を上げていきましょう。
以上、トレードの参考になれば幸いです。