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FXのRCIとは?意味や見方、使い方、売買シグナルなどを徹底解説!【テクニカル分析】

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FXにはたくさんのテクニカル分析手法が用意されていて、誰でも利用することができます。
その中で、RCIという分析手法は、一見典型的なオシレーター系分析手法というだけでなく、トレンド指標としても効力をしっかりと発揮する珍しい手法です。

RCIを活用することで、適切なエントリーのタイミングや決済のタイミングを図ることができますが、ダマシも多いので注意する必要があります。
本記事では、RCIの実際の相場における活用方法、利用の際に注意するべき点、他の手法との組み合わせ方などについて解説をしていきます。

RCIとは

そもそもRCIとは、どんなテクニカルインジケーターなのでしょうか?

RCIは「Rank Correlation Index」の略称で、価格だけに注目するのではなく、価格の順位と時間の順位との相関関係に着目し、相場のトレンドがどれほど強くなっているのか、あるいは行き過ぎ感がどれくらいあるのか、といった情報を提供してくれるテクニカルインジケーターです

RCIの水準が高くなっている場合は、時間が経過するとともに価格も上昇していることを指し、正の相関が起こっていると判断します。
逆に、RCIの水準が低くなっている場合は、時間が経過するごとに価格も下落していることを指し、府の相関が起こっていると判断することができます。

計算式は以下のようになっています。

RCI=(1-(6×d)÷(nの3乗-n))×100
*d:「日付の順位」と「価格の順位」の差を2乗し、合計した数値
*n:期間

計算式は非常に複雑ですが、覚える必要はありません。

トレード画面では設定をすることで自動的に結果が曲線で表現されます。

-100から+100の間に曲線が描かれ、トレンドと過熱感を示しています。

時間設定を変えることで長期・短期の視点を変えることができます。

また、複数の時間設定の曲線を同時に表示することができ、分析の有効な情報源として活用できます。

RCIの使用方法

RCIのテクニカル分析手法は、エントリーと決済の売買タイミングの判断に利用することができます

まず、RCIの上下への向きに注目する方法があります。
RCIは価格の動きに沿って動いていくので、底付近から上に向かっていくケースが買いエントリーのタイミング、逆に天井付近から下に向かっていくケースが売りエントリーのタイミングと考えられます。

次に、RCIの曲線がどの範囲にいるかに注目する方法があります。
RCIが-90%以下にまで落ちてから-80%のラインを下から上に突き抜けるポイントは、買いの絶好のタイミングと考えられます。
逆にRCIが+90%を超えてから+80%を上から下に突き抜けた場合は売りのタイミングと考えられます。
ただ、強いトレンドが発生しているときはこの限りではないので、判断が難しいところです。

さらに、期間の異なるRCI曲線を2本表示させて、お互いの曲線の交わりを見て判断する方法があります。
期間が長い方を長期RCI、期間が短い方を短期RCIと呼びます。
短期RCIが長期RCIを下から上に突き抜けるゴールデンクロスの状態が買いのチャンス、短期RCIが長期RCIを上から下に突き抜けるデッドクロスが売りのチャンスと考えます。
ただ、クロスは頻繁に発生してダマシも多いため、どの範囲でクロスが起こっているのかにも注目するべきです。
「高値圏でのデッドクロスは売りのチャンスだが、0%付近でのデッドクロスは様子見をする」といった判断が必要になります。

RCIを使ったトレード手法と売買シグナル

RCIを使った一般的な使い方を紹介しましたが、より効果的にトレードで使用し、売買シグナルを検出する方法があります。

2本の期間が異なるRCIを表示させた場合の売買シグナルは、前述のとおりクロスをするポイントと考えられます。
特に高値圏でのデッドクロス、底値圏でのゴールデンクロスは絶好のエントリーポイントと考えられ、しかも見やすく判断がしやすいというメリットがあります。

さらにもう1本長い期間のRCI曲線を加えて、3本のRCIを表示させて売買シグナルを探る方法があります。
この場合は、強いトレンドが発生しているときに効力を発揮します。

3本のRCIがすべて上向きに遷移しているケースは、強い上昇トレンドが発生していると考えられます。
逆に、3本ともが下向きに遷移しているケースは、強い下落トレンドが発生していると判断します。

また、曲線の向きだけでなく、高値圏あるいは底値圏で3本の線が張り付いている状態も見られます。
この場合は、特に強いトレンドが継続していることを表します。
すなわち、3本のRCIが高値圏の+90%以上に張り付いている場合は強い上昇トレンドが継続しており、逆に3本ともが-90%以下に張り付いている場合は強い下落トレンドが継続していると判断できます。

クロスにより反転を狙うエントリーに加え、RCIの本数を増やすことでトレンドの傾向を確認する目的でも利用できる、非常に使用用途が広いテクニカル分析として考えられます。

RCI使用時の注意点

RCIは、トレンドの方向と強さを判断できるとともに、反転のポイントを探ることにも使える優れたテクニカル分析手法ですが、利用に際しては注意するべき点があります。

それは、ダマシが多く出現することです。
他のテクニカル分析手法に比べて頻繁に売買のシグナルが発生しますが、思った方向に相場が動かないダマシとなってしまうケースも少なくありません。

RCIを利用する際には、必ず複数の時間幅のRCIを利用しましょう
1本だけ表示して参考にするケースも見られますが、正しくトレンドの方向と強さを見極めることが難しくなります。
特に、前述のように時間幅が異なる3本のRCIを表示して、そのすべての方向が合う時を狙ってエントリーをする方法は、信頼性を高める効果が期待できるのでおすすめです。

また、RCIに加えて他のテクニカル分析手法を併せて利用するのも有効な手段です。
特にボリンジャーバンドなどトレンドの方向を見極められる分析手法を利用すると相性よく売買のチャンスを見出すことができます。
RCIの方向と、ボリンジャーバンドのバンドウォークの方向が合致していれば、かなり強くトレンドが発生していると判断できます。

RCI単独だと信頼性が低く安心してトレードができませんが、複数のRCIを利用したり、異なるテクニカル分析手法を併せて利用することで信頼性を高めてトレードに臨むことができます。

RCIとRSIの違い、使い分け

RCIと一見似ている分析手法に、RSIというものがあります。RCIとRSIの違いとはどんな所にあるのでしょうか?

RSIとは、「Relative Strength Index」の略称で、要するに売られすぎ、買われすぎの水準を示す指標となります。

実際のトレードで利用する際のチャート上での表示は、両者似ていますが、その使用場面には違いがあります。

前述のように、RCIは反転を狙うだけでなく、トレンド相場の順張りにおいても活用することができます。
一方、RSIはレンジ相場で効果を最大限に発揮し、逆にトレンド相場では正しいインジケータとして機能しなくなります。

RCIが特に真価を発揮するのが、トレンドに沿った順張りのエントリーをする場面になります。
特にデイトレードなど短期的なスパンでのトレードに適しています。
高値圏での買いエントリー、底値圏での売りエントリーなど、トレンドフォローのエントリーが中心になります。

また、RCIはRSIと比較して、直近の相場動向に敏感に反応し、買いや売りのポイント、サインが比較的多く検出されるという特徴があります。
一方、RSIは売買シグナルは出てきますがダマシも多く発生します。
レンジ相場以外では特にダマシが多くなります。
長期的な視点で、トレンドの転換点を狙い大きな利益を狙う場合、RSIは非常に有効な分析手法となります。

RCIとRSIのどちらの方が優れているのか、ということではなく、目指すトレードスタイルや相場の動向によって適切に使い分けるのが最も理想的な活用方法といえます

RCIのまとめ

以上、RCIについて紹介をしてきました。

一見オシレーター系の手法と思いきや、トレンドフォローのエントリーにも有効に活用できる万能タイプのテクニカル分析手法です。

他の相性の良い分析手法と組み合わせたり、複数の時間範囲の曲線を表示させたりして、信頼性を確保しながら実際のトレードに活用していきましょう。