FXのリスクとは?初心者が陥りがちなFXの失敗例と対処法も解説
FXについて、上記ように考える方もいるかもしれません。
実際、FX投資にはリスクがあり、損する可能性も大いにあります。
利益を追い求めるだけでなく、損失を防ぐために対策を立てることも重要とされています。
今回はFX投資のリスクについて解説していきます。
しっかりと理解し、リスクに備えましょう。
FXの取引リスクとは?
FX取引には、大きく分けて6つのリスクがあります。
- レバレッジの副作用
- 為替の変動リスク
- 金利の変動リスク
- 流動性リスク
- スリッページ
- 技術的なトラブルの危険性
それぞれ順番に見ていきましょう。
FXのリスク①:レバレッジの副作用
FXはレバレッジにより大きな取引ができるため、予想とは反対に為替相場が動いた場合、大きな損失がでる場合があります。
この拡大を防ぐために作られた仕組みを自動ロスカットといいます。
自動ロスカットとは、為替の急激な変動により、元本を上回る損失が出ないようにするための仕組みです。
FXは少額で大きな利益を得ることができる投資ですが、取引の状況によっては大きな損失が出る可能性がありますので注意しましょう。
FXのリスク②:為替の変動リスク
FXをする際、為替変動リスクが生じることがあります。
外国為替市場は24時間為替レートが変動しています。
予想と反して相場が変動した場合には、予期せぬ為替差損が発生する危険性があります。
為替に変動での損失を防ぐ方法として、ある時点での外貨と円を交換する際の為替レートを前もって決めてしまう「為替予約」があります。
為替差益によって儲けようと考えていない方にオススメです。
FXのリスク③:金利の変動リスク
FX取引では、スワップポイントによる金利の受け取りや支払いが発生しますが、その金額は市場金利の変化によって変動します。
場合によっては、支払いが多くなってしまうので注意が必要です。
金利変動の主な要因としては、物価・景気・為替の動向や政策金利の変更があります。
FX取引の際は世界の経済・金融情勢の動向に目を向けながらスワップポイントの付与状況を確認しましょう。
FXのリスク④:流動性リスク
FXには「流動性リスク」が存在します。
マーケットの状況により、保有しているポジションの決済や、新たなポジションを保有することが難しくなる場合があります。
外国為替市場には値幅の制限がなく、主要通貨国の場合は特別な通貨管理がされていません。
そのため、流動性が非常に高くなっています。
マーケットの状況により、通常の営業時間帯であったとしても、レートの提示が困難になる場合があるので注意が必要です。
FXのリスク⑤:スリッページ
為替相場の変動により、ストリーミング注文などで注文時に指定したレートと約定するレートが違うことがあります。
これをスリッページといいます。
対策として、価格変動の許容限度幅を決めることでリスクを最小限にすることができます。
FXのリスク⑥:技術的なトラブルの危険性
FX取引では時々システムトラブルが起こります。
その際、自分が取引したいタイミングで決済できず、損失が出てしまう可能性があります。
FX取引がシステムを通して行われる以上、完全にトラブルをなくすことは不可能でしょう。
対策として、複数の口座を持つことでリスクを低減させることができます。
初心者が陥りがちなFXの失敗例
初心者が陥りがちな失敗例として9つあります。
1つずつ紹介していきます。
①私的な感情で取引してしまう
メンタル面や精神状況がFX取引に及ぼす影響は。みなさんが思っている以上に大きなものです。
しかし、多くの方は心理状態を軽視しています。
感情に振り回された取引を行うと、トレードで勝つこと、勝ち続けることが非常に困難になります。
冷静な取引を行うためにも、自分のメンタル管理を怠らないようにしていきましょう。
②取引時のルールを決めていない
初心者がルールを決めずに取引を始めてしまう場合があります。
その結果、同じミスを繰り返し、大損失が出てしまうのです。
FXでは何よりルールが重要です。
マイルールを作成し、同じミスを防ぎましょう。
③レバレッジをかけ過ぎる
FX取引ではレバレッジをかけることができますが、少ない資金を大きく増やしたい気持ちから、レバレッジをかけ過ぎてしまう人が多くいます。
確かにハイレバレッジで取引すれば大きく勝てる可能性がありますが、それにより大損失が発生する場合があります。
大勝ちする可能性と大負けする可能性は、トレードオフです。
このようなリスクを避けるためにも、冷静に取引できるようなレバレッジで取引をするようにしましょう。
④ポジションを持ちたがる(ポジポジ病)
FX取引を始めたての方はすぐにポジションを持ちたがるものですが、最初のうちはあまりオススメしません。
ポジションが大きくなればなるほど。小さなレートの値動きでも利益が発生しやすくなります。
反対に、予想を外した時の損失が大きくなるのも事実です。
リスクを軽減させるためにも、大きなポジションを持つことはなるべく避けましょう。
⑤様々な通貨に手を出す
FX取引では様々な通貨ペアを取引することができますが、複数の通貨に手を出すと大きなリスクがあります。
マイナーな通貨の場合、情報量や流通量が少ないことが多いです。
そのため、急な変動を起こす可能性が高く、大損失が出ることがあります。
取引する通貨をあらかじめ決めておき、その通貨ペア以外には手を出さないことをオススメします。
⑥損切りができない
適切なタイミングで損切りができないのも、初心者の失敗例でよくあります。
「もう少し待てば利益が出るかも・・・」
このような感情に流され、損失が拡大していくことが多いです。
自分で損切りのタイミングを決め、適切な損切りをできるようにしましょう。
⑦ポジションを持ったまま放置
ポジションを持っていることがリスクを抱えていることと同じであることを理解していない方もいます。
知らない間に損失が拡大していて、強制的にロスカットになってしまう場合もあるので、保有したポジションの状況確認はこまめに行いましょう。
⑧相場が活発に動く時間がわからない
相場が活発に動く時間は、各国の市場がオープンする時間帯になります。
その際、利益や損失が発生する可能性が高くなります。
FX初心者の方はこの時間を把握していない場合が多いです。
市場が活発になる時間を把握しておくことで、取引が有利になることでしょう。
⑨自身の限界を超えた資金で取引してしまう
FXに限らず、投資は生活資金とは別のお金で行うものですが、中には投資にお金を使い過ぎてしまう方もいます。
冷静に取引を行うためにも、生活費を確保してから投資を行うようにしましょう。
FXでリスクを最小限に抑えるための対処法
ここでは上記のような失敗例に実際に陥らないようにするための対策法を紹介します。
損切りルールを設ける
適切なタイミングでの損切りルールを事前に決めておくことにより、想定外の含み損を抱えたり、ロスカットに遭うリスクを軽減できます。
感情的にトレードをせず、自分で決めたルールの中で行うようにしましょう。
メジャーな通貨を選ぶ
初心者が失敗しないためにも、「ユーロドル(EURUSD)」や「ドル円(USDJPY)」などのメジャーな通貨を選ぶことをオススメします。
メジャーな通貨には、下記のようなメリットがあります。
- スプレッドが安い
- 情報が手に入れやすい
- 相場が安定している
余裕資金でFXをする
投資をする際は、余裕資金で行うようにしましょう。
生活資金を投資に回してしまうと、精神的に安定しなくなります。
その結果、大損失になる可能性があるので注意しましょう。
レバレッジのかけ方に注意する
FXではレバレッジをかけることができ、大きな利益を狙うことができます。
その反面、少しの値動きで大損失が出る可能性があります。
このことを理解したうえで、冷静な取引を心がけてください。
FXの情報収集を怠らない
FXではスキルやノウハウが重要ですが、それ以上に実践して経験値を積むことが大切です。
取引をして、チャートに慣れることが必要です。
また、FXには必ず勝てる「聖杯」は存在しないので覚えておきましょう。
失敗例と対策については、下記記事でも詳しくまとめていますので、参考にしてみてください。
強制ロスカットの事例と対策
FXには強制ロスカットという仕組みがありますが、これが間に合わない場合があります。
為替相場の変動が大きい場合
一定の感覚でロスカットが行われるため、相場の変動が大きい場合間に合わないケースもあります。
その際、追加の証拠金を要求されるので注意しましょう。
休日に為替変動が起きた場合
土日や祝日などの市場が休みの時に為替変動が起きた場合、ロスカットが間に合わないケースがあります。
なるべく休みを挟まないトレードがおすすめです。
FX会社にシステムトラブルが発生した場合
FX会社のシステムトラブルでロスカットが間に合わないケースもあります。
その場合、FX会社から損失を保証してくれる場合もあります。
対策として、下記のようなことが挙げられます。
- ボラティリティ(金融資産の価格変動率)が大きくなりそうな場合はトレードを避ける
- ポジションを持つ際、ストップロスを設定しておく
- レバレッジをかけ過ぎない
- 損切りをしっかりとする
リスク回避するルール作りをするには?
FXをする際、リスク回避のためのルール作りは必須です。
そのために必要な要素は3つあります。
①資金管理の徹底
FXはレバレッジをかけたり、取引の回数が多いため資金管理を無視してしまうと、大損失に繋がってしまいます。
資金管理をしないとトレードの際に資金が尽きてしまうことも珍しくありません。
そうならないために、資金管理のやり方を学び実践していきましょう。
②ストップロス注文を利用する
あるポジションを所持しており、為替変動で自分に損失が発生してきたときに、それ以上の損失を防ぐためにポジションを決済する仕組みをストップロス注文といいます。
この仕組みを利用することによって、予期せぬ大損失を避けることができます。
③リスクリワードの良い場面を採る
リスクリワードとは、利益の確定幅と損切り幅のことです。
取引の勝率をあげることも重要ですが、小さく負けて大きく勝つことも時には大切です。
まとめ
FXのリスクについて少しは知っていただけましたでしょうか?
この記事を読んで、少しでも参考になれば幸いです。
投資は必ず勝てるものではなく、知識と経験を活かして利益をあげていくものです。
しっかりとスキルを磨き、FXを楽しみましょう。