FXの証拠金とは?FX初心者が学ぶべき必須の知識を徹底解説!
本記事は、上記のような「FXの証拠金について興味があるけど難しくてよくわからない」というFX初心者の方に向けた記事です。
FXの証拠金についての理解は確かに難しいですが、1つ1つ理解していけば成果に結びつきやすいところですので、噛み砕いて説明させて頂きます。
特にFX初心者にとって、資金管理は一番重要といっても過言ではありません。
そこで今回は、資金管理の重要な一要素である証拠金について、「FX初心者が学ぶべき証拠金のお話」をご紹介します。
※資金管理について学びたい場合は、下記記事をご参照ください。
FXの証拠金とは?
FX初学者にとって「証拠金」は中々理解しにくいものですが、ここでは細かく噛み砕いてご説明します。
まず、FXとは元々通貨の売買で相場が成り立っています。
その通貨の売買で取引する資金が「証拠金」と呼ばれています。
ここで勘違いが生まれやすいのが、証拠金と取引総代金とは違うということです。
取引総代金とは、取引を行う際に口座にいれる総額のことを言います。
少し難しいので、AさんとBさんの取引例を挙げながら詳しくみていきます。
- Aさん:100万円の取引総代金を口座に入金し、トレードを開始
- Bさん:100万円の資金が用意できず、トレードするか迷っている
- 取引通貨はドル円で1ドル80円の想定
- AさんもBさんも「まだ上がる」と考えている
この条件の時に、普通は100万円の資金があるAさんのみがトレードできると考えるところですが、FXでは、証拠金という仕組みがあるため、BさんもAさん同様、100万円相当の取引ができることになります。
FXでは取引総代金は必要なく、取引総代金の4%のお金で運用することができます(レバレッジ25倍時)。
この仕組みのことを証拠金と呼びます。
上記の例えで言うなら、取引総代金としては100万円ですが、その4%(100万円×0.04%)にあたる40,000円でAさんと同額の取引ができるということです。
FXで言う40,000円の部分を必要証拠金と呼びます。
ドル円が80円から90円に上がったとして、稼げる金額は、Aさん、Bさんともに+10万円ということになります。
FXの証拠金維持率とレバレッジ
次に、FXにおける証拠金維持率とレバレッジについてご説明します。
証拠金維持率とは、ポジション必要証拠金に対して占める純資産額の割合のことです。
ポジション必要証拠金とは、ポジションを持つ際に必要な証拠金のことで、それに対しての純資産額の割合のことをいいます。
証拠金維持率の計算方法は以下の通りです。
証拠金維持率が高ければ高いほど、それに伴ってレバレッジリスクも低くなります。
レバレッジとはいわゆる「てこの原理」のことで、小さな力で大きな物を動かすという意味でこの名前が付けられています。
レバレッジについては、下記記事で詳細を説明していますので、より詳しく知りたい場合は併せてご覧ください。
証拠金維持率とレバレッジの計算方法を計算してみます。
例)
口座に100万円入金
1ドル=100円の時に、10万通貨を保有した場合。
100万円÷40万円(※)×100=250
※必要証拠金:100円×10万通貨×4%
という計算になり、証拠金維持率は250%となります。
この計算で行くと、レバレッジを25倍かけると証拠金維持率が100%を割り込むので、新規建玉を保有できなくなります。
また、ポジションを持っている時に証拠金維持率が100%を割り込むと追加証拠金が発生します。
追加証拠金とは、証拠金維持率が100%を下回った時に発生するポジション証拠金の不足額の事です。
更にポジション決済しないまま証拠金維持率が50%を割り込んだ時、いかな理由がある場合でも自動的に強制ロスカットが執行されます。
追加証拠金を発生させないためにもそれ以下のレバレッジで運用していく必要があります。
証拠金とロスカット
ロスカットについてもう少し詳しくご説明します。
ロスカットとは、大きな損失の拡大を一定以内にとどめる、つまりセーフティーネットのような役割があります。
FXで利益が上がっているときは良いですが、損益が出ている場合、相場が損益方向に向き続けている以上、口座の純資産が削られていきます。
さらに損益が増していき、証拠金維持率が50%を下回ると、自動的に決済される自動ロスカットにもなりかねません。
ロスカットを避けるには?
では、ロスカットを避けるためにできることはあるんでしょうか?
ロスカットを避ける方法は大まかに言うと2通りあります。
2.ポジションの一部、または全てを決済する
順番に説明していきます。
口座に追加資金をいれる
FX初心者の方にはこのやり方はオススメしません。
理由は、最初から多額の資金を拠出すると、損失が膨らみやすいからです。
例えば追加資金を1万円追加したとします。
その追加した1万円の資金も含めた証拠金維持率がロスカットの対象になってしまうと、ポジションを守るために追加資金を増やしていくことになり、結果、損失が膨らむので大きな損失となります。
慣れるまではこの手法は行わないようにしましょう。
ポジションの一部、または全てを決済する
損失は出るものの、ロスカットは避けられるので、次のトレードへ資金を繋ぐことができます。
体勢を整えるためにも行うべき対処法です。
初心者の場合は、特にロスカットや資金が減ってきてからポジションを決済するというやり方ではなく、計画された損切りを強くオススメします。
やり方は、ポジションを持つ前に「ここまで来たら損切りする」というラインを決めておき、損切りラインまできたら自動的に損切りできるように予約注文を入れておくほうがいいでしょう。
証拠金と両建て
次に両建てについてご説明します。
両建てとは、同じ通貨ペアで買いと売りの両方のポジションを持つことを言います。
本来であれば、ポジションを持つときに上がるのか下がるのかを予測してポジションを持つので、一方向(買いか売りか)しかポジションを持たない場合がほとんどです。
ですが、場合によっては両建てをすることで利益に繋げることもできます。
両建てトレードは双方のデメリットを相殺するうえで有効な手段であると同時に、上手くポジションを取らないと損失を出す危険性もあるため、使い時を見極める必要があります。
両建てで証拠金維持率はどうなる?
では、両建てをすることによる証拠金維持率はどうなるか見てみましょう。
両建ての証拠金計算の仕組みは、2012年3月17日以降、「積み上げ方式」から「両建てMAX方式」に切り替わったので今回は「両建てMAX方式」で説明させていただきます。
「積み上げ方式」とは、両建てとなる建玉の買いと売りそれぞれに同額の証拠金を必要とする方式で、「両建てMAX方式」よりも多くの証拠金を用意しなければなりません。
「両建てMAX方式」とは、両建てとなるポジションや確定していない約定注文は、買いと売りそれぞれに必要な証拠金を比較して、より大きい額を必要証拠金とするやり方のことを言います。
簡単に言うと、USD/JPYで取引したとして、同じレートで同じ建玉数を両建てにしたとします。
そうすると、買いも売りも同じ建玉数なので、建玉証拠金も同一金額となり、この例で言うと差はありません。
一つ例をあげます。
そうなると買いの建玉必要証拠金は400,000円、売りの建玉必要証拠金が280,000円となり、この場合の建玉必要証拠金は買いの400,000円の方が金額が高いため、400,000円が必要証拠金となります。
FXの証拠金の計算方法
FXの証拠金の計算方法をご紹介します。
日本国内のFXは最大レバレッジ25倍までという規制が法律によって定められています。
この法律は主に、個人投資家を守るための措置でもあります。
FXの証拠金のレバレッジは、下記の計算式で求められます。
例えば、USD/JPYのレートが1$=100円だと仮定した場合、1000万円の投資資金に対して100,000$のポジションを持つ場合は、10,000,000÷10,000,000=1倍 となります。
FXの証拠金のまとめ
いかがでしたか?
証拠金を勉強することでまた一つFXで勝てる手法を学びました。
FXは資金管理が最も重要と言われています。
今回ご紹介した証拠金や証拠金維持率はFXでも非常に重要な部分の1つですので、わからなかった場合は繰り返し読んで理解しておきましょう。
ポジションを取るときは、必要証拠金と入金額をバランスしながら取る必要があります。
決して無理なポジションは取らずに、少し余裕があるくらいの気持ちでトレードに臨みましょう。