FXのトレンド(トレンド相場)とは?トレンドラインの引き方とトレードへの活かし方も解説!
FXにおいて、トレンドを読み取ることは非常に重要です。
相場が上昇しているのか、下降しているのか、あるいは一定の範囲でとどまっているのか、つかむことがトレードで利益を得るために必須です。
トレンドを読み取るには、「トレンドライン」という線を引くのが有効です。
繰り返しトレンドラインをチャート上に描写して、実際のトレードに活かせるようになりましょう。
本記事では、基本的なトレンドライン引き方とトレードへの活用方法を紹介します。
トレンドとは?
FXは、外国為替相場の相場変動を予想して、売買差益を狙う投資商品です。
2つの通貨間の換算レートは様々な要因により常に変動しています。
不規則に変動しているように見えますが、一定の法則に基づいて動くケースがよく見られます。
外国為替相場の法則でまず理解するべきものは、トレンドです。
トレンドという言葉には、元々「流行」や「趨勢」という意味があります。
ファッションにおけるトレンドといえば、多くの利用者が好んで利用する服装のことを表します。
外国為替相場においても同様で、相場におけるトレンドとはトレーダーがどんなトレードを行っているのか、その大勢を表すと考えられます。
すなわち、多くのトレーダーが買いエントリーを行っている場合は相場が上昇していくことが多く、逆に売りエントリーを行うトレーダーが多い場合は相場が下降していくことが多くなります。
このように、相場が上昇傾向にあることを「上昇トレンド」と呼び、価格が上昇していきやすい相場状況となります。
逆に、相場が下降傾向にあることを「下降トレンド」と呼び、価格が下降していきやすい相場状況となります。
FXにおいて、トレンドに沿ってエントリーをして利益を伸ばす方法をトレンドフォローのエントリーと呼びます。
すなわち、上昇トレンドの際に買いエントリーをする、あるいは下降トレンドの際に売りエントリーをする方法になります。
FXにおけるエントリータイミングの考え方は様々な考え方がありますが、トレンドに沿ってエントリーをする方法のほうが分かりますく、判断もしやすいのでFX初心者にとってはおすすめのトレード手法といえるでしょう。
まずはトレンドフォローのエントリーをマスターしましょう。
トレンド把握するためのトレンドラインとは
現在の相場が上昇トレンドなのか下降トレンドなのか、あるいはどちらでもないのかを見極めることはとても重要です。
しかし、なんとなくチャート画面に表示されているローソク足を眺めていてもトレンドの方向が分かりにくいと関Jりう方も多いのではないでしょうか。
そこで活躍するのがトレンドラインです。
トレンドの把握をするためにトレンドラインは非常に役立つのでぜひ使いこなしましょう。
トレンドラインは、チャート上に自動で表示されるものではなく、トレーダー自身が描写することで表示されます。
ローソク足だけでは読み取りづらいトレンドを、視覚的に判断しやすくする効果があります。
ほとんどのFX会社で提供されているトレード画面で描写ツールが用意されているので、自由にラインを引いて練習しましょう。
サポートラインとレジスタンスライン
トレンドラインには、サポートラインとレジスタンスラインの2種類があります。
サポートラインは「下値支持線」と呼ばれ、上昇トレンドの際に描かれます。
ローソク足の安値同士を結んだ際に右肩上がりの直線になるのがサポートラインです。
一方、レジスタンスラインは「上値支持線」と呼ばれ、下降トレンドの時に描かれます。
ローソク足の高値同士を結んだときに右肩下がりの直線になります。
チャネルライン
トレンドラインと混同して認識されやすいものに、チャネルラインというものがあります。
チャネルラインはトレンドラインから派生したものです。
トレンドラインを引いた後、そのラインに平行に直線を描き、元のトレンドラインと平行に引いたラインの2本をセットでチャネルラインと呼びます。
サポートラインを引いた際には上部に平行に引き、逆にレジスタンスラインを引いた際は下部に平行に引くようにしましょう。
トレンドが発生しているとはいえ、常に上下動を繰り返しながら動いていくのが外国為替相場の特徴です。
チャネルラインは、トレンド中で動く下値と上値の幅を把握するのに非常に有効です。
上昇トレンドの場合は下側のラインに達したときに買いエントリーをして、上側のラインに達したときに売り決済の利確をするというように、新規のエントリーや利益確定の場所の目安として判断できます。
トレンドラインの引き方
トレンドラインの意義について紹介をしましたが、実際のトレンドラインをチャート上に引くにはどんなポイントに注意をするべきでしょうか。
相場の状況ごとの基本的な引き方について紹介をします。
まず、トレンド相場の場合には、サポートラインを引くのが一般的です。
一定期間において最安値を起点とし、最低2つ以上のローソク足の安値と安値を結んだ直線を引きます。
この時、ローソク足のどの部分を安値を考えるべきでしょうか。
ローソク足の実体(棒グラフのように描かれる部分)の最下部なのか、ローソク足のヒゲ(実体から伸びた線)の先端なのか、どちらが正しいのでしょうか。
どちらが正解ということはありませんが、ヒゲの先端を結んだほうがダマシに遭いにくくなるのでおすすめです。
下降トレンドの場合は、上昇トレンドの場合と逆で、上部にレジスタンスラインを描くのが一般的です。
起点となる最高値の地点と、最低2つ以上のローソク足の高値同士を結んで直線を引きます。
こちらもローソク足の上部に突き出したヒゲの先端を意識的に通るように直線を引くと、ダマシにあう確率を下げることができます。
また、外国為替相場にはトレンド相場以外にレンジ相場と呼ばれる状態があります。
レンジ相場とは一定の範囲内で相場が上下を繰り返す相場状況です。
相場の履歴を大局的にみると横ばいに推移していきます。
レンジ相場は相場全体の7割を占めるといわれており、登場頻度が非常に多いと考えられます。
レンジ相場の場合もトレンドラインの引き方は同じで、安値と安値同士、高値と高値同士を結ぶ直線を描きます。
レンジ相場の場合のトレンドラインは水平になり、トレンド相場のような傾きのある直線とは異なるので注意しましょう。
トレンドラインの活かし方
チャート上にひいたトレンドラインは、トレードにどのように活かせばいいのでしょうか。
トレンドラインは、前述のように新しいエントリーをするポイントや保有ポジションの決済をする際の目安とできるのでぜひ活用していきましょう。
上昇トレンドの場合
上昇トレンドの中で描かれたサポートラインは、下値支持線としての役割を果たします。
つまり、上下動を繰り返す中でサポートラインが下値となり、反発を繰り返すパターンになります。
このため、相場がサポートラインに到達したら買いエントリーをして、そのあとの相場上昇を期待するのが一般的な上昇トレンドフォローのエントリーです。
目標とする決済ポイントは、サポートラインと平行に描いた高値を通るチャネルライン付近と考えるべきです。
下降トレンドの場合
下降トレンドの場合は、逆に高値を結ぶレジスタンスラインが描かれます。
レジスタンスラインにまで相場が上昇してきたら売りエントリーのチャンスと考えられます。
その後、相場の下降を期待することになり、利確決済ポイントはレジスタンスラインと平行に描かれた安値を通るチャネルライン付近と考えられます。
レンジ相場の場合
横ばいのレンジ相場の場合は、サポートラインとレジスタンスラインの両方でエントリーが可能です。
ただ、レンジ相場が終了し一方向に動いていくトレンド相場に移行する可能性があるので注意する必要があります。
各ラインの少し外側に損切り目的のストップロス注文を入れておくと、急にトレンド相場に移行したときでも損失が拡大しないので安心です。
この損切り設定の手法は、レンジ相場に限らずトレンド相場においても有効なリスク回避手段ですので、積極的に活用していきましょう。
FXのトレンドのまとめ
トレンドを意識したトレードは、FX初心者の方にまず覚えてほしい基本の考え方です。
トレンドの方向にエントリーをすることは、非常に理にかなっているので、勝率も上がりやすいです。
様々な分析手法の基本でもあるトレンドの考え方をぜひマスターしてみてください。